4.PFCバランスを計算しよう

前回は三大栄養素とは何なのか?また、ビタミン・ミネラル、お酒についてダイエットに必要な栄養素をご案内しました。

今回は三大栄養素を実践的にどのようにダイエットに使うのかをご案内します。

自分にあった、栄養の計算をしてみましょう。

PFCバランスの計算ができるようになると、ダイエットで必要な食事を自由に調整することができます。

PFCバランスとは

三大栄養素である、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat )、炭水化物(Carbohydrate)の頭文字からPFCバランスと呼びます。いわゆる三大栄養素のバランスのことです。たんぱく質を何g摂取して、脂質を何g摂取するかという基準を計算します。

糖質制限や脂質制限など様々な方法がありますが、糖質を抑えても脂質を抑えても減量の効果に違いはないとされています。そのため、ここでは1gあたりのカロリーが最も高い脂質を少し制限していく形で計算します。

前々回で計算した活動代謝(TDEE)を元に1日の摂取カロリーの目標を決めます。まだ計算していないという方はこちらのページで計算できます。

活動代謝 − 300~500kcal = 1日の目標摂取カロリー

活動代謝から300kcalを引いた数値を1日の摂取カロリーに設定しましょう。

男性で基礎代謝が高い方は500kcal以上引いてもいいですが、最初は無理なく300kcal以内に抑えておきましょう。

女性で基礎代謝が低い場合、300〜500kcalを引くと1,000kcalを下回ってしまう場合があります。

その場合は、300kcal以下のマイナスでも構いません。低すぎるカロリー設定は低代謝を引き起こす可能性があるため推奨しません。

次に、求めた1日の目標摂取カロリーから、PFCバランスを計算してみましょう。

PFCバランスは以下の通りです。

  • P=体重の1.5〜2倍
  • F=目標摂取カロリーの20〜30%
  • C=残りのカロリー分

PFCの計算方法

  • P=体重 × 1.5〜2倍 1.5倍〜2倍を目指しましょう。 
  • F=(目標摂取カロリー × 20%〜30%)÷9 
  • C=目標摂取カロリー −(Pのカロリー+Fのカロリー) ÷ 4 残りのカロリーを炭水化物に当てます。

カロリーの計算方法

たんぱく質は1gあたり4kcalのためグラム数に4をかけるとカロリーが計算できます。

脂質は1gあたり9kcalのため、9をかけます。

炭水化物は1gあたり4kcalのため、4で割っています。

計算後に多すぎるもの、少なすぎるものがある場合は調整します。

調整の基準は以下の通りです。

PFCバランス調整の基準

たんぱく質

200gを超えた場合は、運動量が少ないと多すぎる可能性があります。体重の2倍から体重の1.5倍まで減らします。その分、余ったカロリーは炭水化物にまわします。

例:たんぱく質を200g→170gに変更した場合

炭水化物の調整方法

たんぱく質の余剰が200g-170g=30g

たんぱく質は1gあたり4kcalのため、30g × 4kcal = 120kcal

この120kcal分を炭水化物にまわします。

脂質

脂質が少ない場合は、炭水化物の量を減らし、脂質の量を増やしましょう。

炭水化物

炭水化物は、たんぱく質と脂質の割合を調整したあとの残りの数値とします。

PFC計算の例

上記の一連の流れを体重65kg、活動代謝1600kcalの人の場合で説明します。

1,600kcal−300kcal =1,300kcal

  • P=65×2=130g 130g×4=520kcal
  • F=(1300kcal×0.2)÷9=28g  260kcal
  • C=1300−(520kcal+260kcal)÷4=130g 520kcal

まとめると下記になります。

  • P=130g
  • F=28g
  • C=130g

合計1600kcal 体重65kg、活動代謝1600kcalの人の場合上記のバランスで食事を組み立てていくことになります。

※計算方法のご不明な点は、ご入会後のお食事のご提案にて一人一人ライフスタイルに合わせたより細かいご案内をさせていただきます。

次回は、ステップ4として、これらのPFCバランスを基にして食事メニューを作成していきます。

PFCバランスを基に食事メニューを作成することができれば、ダイエット成功に確実に近づきます。ぜひ、チェックしてください。